漢方について、基本的なことをまとめてみました。漢方について知りたい方はぜひご一読ください。
漢方を試してみたい、自分の症状にあう漢方を知りたいなど、直接お話をご希望の方はお気軽にかなざわ薬房にご相談ください!
そもそも「漢方」って何?
漢方は、4000年も前から中国で伝えられている医学です。
昔は現代のような薬・手術などがなく、人々は自分の土地で生育する植物や動物をとることにより身体が元気になることを経験しながら病気とつき合っていました。
それは人々の身体にある「自然治癒力」を高めることで病気を防いだり、治していたのです。
日本にも5〜6世紀には、この漢方が伝わっていました。
漢方=漢方薬と思われる方も多いと思いますが、下図のように多くの要素があります。
この中で最も私が重要視するのは、生活習慣などを見直す「毎日のセルフケア」です。
漢方用語でこのことを「養生」と呼びます。
養生とは
心と身体を健康に保ち病気にならない身体作り、病気になっても上手につき合う生活の知恵
○食べること ○寝ること ○排便のこと ○運動のこと
誰もが手軽にできるセルフケアです。
「漢方的健康」とは
漢方が理想とする健康は「心身ともにバランスのよい状態」です。
漢方では、人間の心と体を1つのものとしてとらえ、このバランスが崩れることにより病気になると考えます。
では「バランスがよい」とはどの様な状態のことでしょう?
「漢方的バランス良好」とは、体力も気力も共に充実した状態
- 身体に必要な血液や水分
- 体力や気力の源となるエネルギー
(漢方でいう「氣」)
これらが過不足なく全身を巡り、全身の臓器が正しく機能し、互いに補い合っている状態
「全身のバランスが整う」→自然治癒力=「生きる力」が高まる!!
全身のバランスがいい時「生気(せいき)」が身体を守り病原菌などを撥ね返します
不規則な生活、ストレス、食生活の乱れでこのバランスが崩れる→「風邪を引く」⇒漢方的には「邪気(じゃき)」が入り込んだと考えます。
「漢方」=「バランスの医学」
- 足りないものは補う
- 過剰なものは減らす
- 滞っているものは巡りをよくする
- 基本は自然のリズムに沿った生活
- 朝、日光を浴びて目覚め、日中は身体を動かし、夜はきちんと休む
- 1人1人の「体質」に合ったケア
人にはそれぞれ異なる「弱点」があります。そのバランスを整えること。
どんなときに漢方をとり入れるといいですか?
漢方特有の考え方に「未病」があります
「未病」とは、病気とまではいかないけれど「なんとなく不調」ある状態
例えば…
- だるい
- 疲れがとれない
- 身体が冷える
- よく眠れない
- 検査を受けても異常が見つからない
この様な状態で放置すると病気になるかもしれない⇒セルフケアや漢方薬で対処
漢方=「予防医学」でもあり、病気を治す+未然に防ぐ「未病」に対するケア
病院で西洋医学の薬を服用している場合
漢方薬や生活養生を行うことで、体力が養われ
・回復力を高める
・西洋薬の副作用を軽減する
・ストレスで不安定になりがちな心の状態を整える
しかし、漢方薬と西洋薬の併用はそれぞれの専門医・薬剤師にご相談下さい。
まずはお気軽にご相談ください!
漢方相談、随時受け付ております。日時のご予約はこちらから承ります。
漢方で老化による不調を防げますか?
防げます。漢方は老化をゆるやかにし、元気に年齢を重ねられます。
漢方では、女性の身体は7の倍数、男性の身体は8の倍数で変化すると考えます。
こうした老化は誰もが避けて通ることができない自然現象。
しかし漢方の知恵で養生すれば、こうした老化のスピードを緩やかにして加齢に伴うトラブルを軽減することができます。
「健康長寿と美容」は漢方の得意分野!!
歴代皇帝の不老長寿 宮廷女性のアンチエイジングは「漢方美容医学」は現代人の老化予防に通じるものばかり!!
しかし「年齢に応じた生活」を心がけることも大切。
若い時の様な暴飲暴食・慢性的な睡眠不足を続けていると更年齢より老化が進みます。
また「心の健康」を保つこともより大切になります。
・心と身体は深く影響し合うので、ストレスを溜めず明るい気持ちで過ごすこと
→老化の進行を大きく左右します
・感情の乱れ
→内臓の働きにも悪影響を及ぼします
漢方で笑顔と健康を貴方に!
漢方で不調や病気をどうケアするの?
漢方では「体質」を見極めることを重視します。
それは、その人の今の身体の状態です。
漢方は西洋医学のように身体の一部を診るのではなく、全身をトータルに観察し体質より身体のバランスの乱れを探ります。
そのキーワードが「氣・血・水」です。
この3つは人間の生命活動に必要な3つの要素。
どれかが不足していたり、過剰だったり、巡りが悪かったりするとバランスが乱れ、不調や病気になります。
「氣・血・水」の状態から診断します
気が不足している「気虚(ききょ)」
□ 舌は大きく、縁に歯の痕がついている
□ 疲れやすく元気がない
□ 肌のたるみが気になる
□ 息切れしやすい
気の巡りが滞っている「気滞(きたい)」
□ 舌の先や縁が赤っぽい
□ 情緒不安定
□ 首や肩がこりやすい
□ おなかが張りやすい
血が不足している「血虚(けっきょ)」
□ 顔色が悪い、貧血ぎみ
□ 肌や髪が乾燥している
□ だるさや落ち込みを感じやすい
血の巡りが滞っている「瘀血(おけつ)」
□ 舌は紫っぽく、紫色や茶色の斑点がある・舌裏に紫色の静脈が蛇行している
□ 肩こりや頭痛がある
□ 肌色がくすみがちでシミが多い
□ 子宮筋腫や子宮内膜症がある
水が不足している「陰虚(いんきょ)」
□ 舌は厚みがなく、舌苔が少ない・表面に裂け目がある
□ 暑がりで汗をかきやすい
□ 肌や目が乾燥している
□ 喉が渇きやすい
余分な水がたまった状態「陽虚(ようきょ)」
□ 舌はぽってりと厚く、色が薄い
□ 体が冷える
□ 手足がむくむ
□ 胃腸が弱い
さらに漢方を知るキーワード
陰陽・五臓
漢方薬ってどんな薬?
漢方薬は自然の「生薬」から作られたお薬です。
「生薬」とは、天然の植物の花、葉、実、根、動物を乾燥したもの、鉱物などです。
私達の身近なものでは生姜・しそ・山椒・みかんの皮(陣皮)など食品としてあります。
これらの生薬を中国4000年の歴史の中で色々組み合わせ、漢方薬として伝わっています。
漢方薬は効目がおだやかなイメージがありますが、生薬の配合数の少ないものは、即効性があります。
例えば足のこぶら返りや筋肉痛で使われる芍薬甘草湯は「芍薬」と「甘草」の2種類しか配合されていません。しかし最近では西洋医学のドクターもよく処方されています。
漢方薬を飲みたいと思ったら
漢方薬には…
- 生薬をそのまま煮だすタイプ(煎じ薬)
- 生薬から抽出した液体(エキス)を顆粒にしたもの(エキス剤)
- 生薬から抽出した液体(エキス)を錠剤にしたもの
などがあります。
漢方薬房では、それぞれの方の体質に合わせた病院では取り扱いのない漢方薬も販売しています。
漢方を試してみたい、自分の症状にあう漢方を知りたいなど、直接お話をご希望の方はお気軽にかなざわ薬房にご相談ください!
まずはお気軽にご相談ください!
漢方相談、随時受け付ております。日時のご予約はこちらから承ります。
それ「更年期」ですよ!
女性の身体は
○生理後〜排卵期はエストロゲン
○排卵期〜生理前はプロゲステロン
この2つのホルモンの分泌バランスによって生理が来たり妊娠できたりしています
40才〜60才この20年間の個人差はありますが、このバランスが乱れ、そのために自律神経も乱れます。
- 眠れない
- 疲れがとれない
- イライラする
- 身体がむくむ
- 冷える
- 頭が痛い
漢方薬が得意とする分野「未病」
「明らかな病気ではないけれど体調が悪い」という不定愁訴はなかなか本人が病気ではないため自覚しにくいです。漢方的には「未病」です。しかし、放置しておくと病気として現れます。
西洋薬では頭痛には鎮痛剤など、出ている症状に対してお薬が処方されますが、漢方薬では「気」「血」「水」の乱れととられこれらのバランスを整える処方のためいろいろな症状が一気に改善されます。
その方の体質をみるために問診・舌診(舌の状態で身体のバランスの不調を判断する)
主に使われる薬としては
- 当帰芍薬散
- 加味逍遥散
- 桂枝茯苓丸
などがあります。
また季節によっても体質が変化することもあるため薬を変えることもあります。
養生について
漢方薬と「養生」で体質改善ができます
生活養生
○生活養生⇒自然のリズムに沿った生活
「和」や「バランス」を重んじる漢方では「人は宇宙や大地の一部」として生きていると考え、健康を保つために地球や太陽、月のリズムに合わせて生活を送ることが大切!
朝は日が昇ったら目覚め日中はしっかり活動し、夜は日が沈んだら心身をきちんと休める
→オンとオフを自然のリズムに沿って生活する
規則正しい生活
→心や体に余計な負担をかけない
→活力をキープすることができる
=不調につながる疲れやストレスをその日のうちに上手くリセットでき、前向きな気持ちで毎日を過せる
全身のバランスを乱す不規則な生活
現代社会ではなかなか自然のリズムでの生活が難しくなっている
→生きていく上で必要な「氣・血・水」の消耗や滞りが生じる
要注意!!=さまざまな不調や病気の原因となり、精神状態にも大きな影響を与える
心(気持ち)と身体の関係性
年齢を重ねるにつれて心身のダメージは蓄積されるため40代以上の大人世代は要注意!
生活養生のポイント
- 自然のリズムに合せて規則正しい生活を送る
- 日中はしっかり活動し、夜はゆったり過ごす
- 気分転換できる時間(運動やバスタイム)を毎日30分程作りストレスをためない
食養生
毎日の食事で健康維持や病気の予防をめざす。
食養生=薬膳
食養生の根本=「医食同源」
病気を治すための薬と食事は根元が同じであるという考え
ちょっとした不調の「未病」は食養生で改善されます
生活にとり入れやすい食養生
「五味」と「食性」でバッチリ食養生
< 五味 >
「甘い」「辛い」「苦い」「酸っぱい」「塩辛い」それぞれの働き
< 食性 >
体を温める・体の熱を冷ますなどの性質
「熱性」「温性」「平性」「涼性」「寒性」
胃腸に負担をかけない食べ方 ⇒ 不調や病気、老化を予防
温かいものを食べる
ゆっくりよく噛んで食べる
脂肪の少ないあっさりとしたものを食べる
朝=「好」(ハオ)…バランスよく
昼=「飽」(パオ)…しっかり食べる
夜=「少」(シャオ)…少なめで腹七~八分目
特に胃腸が弱りはじめる40代以降
食養生のポイント
- 食べ物の持つ働きや性質を知り体調や体質に合ったものを食べる
- 「旬のもの」で季節に起りやすい不調を防ぐ
- 胃腸に負担をかけない食べ方を心がける
季節に合った暮し方を提案
「春」=体の大掃除の季節
緑が芽吹き、動物が冬眠から目覚め活動を始めます
人間の体も冬より活動量が増し新陳代謝が活発になります
心や体にたまった老廃物を外に出し、大掃除の季節
肌荒れ、湿疹、ホルモンバランスの乱れは水面下で隠れていた不調の現れ!
春は心のストレスも感じやすい
卒業・入学・就職・異動・転勤など社会環境の変化も多い
→ストレスの原因
→自律神経の乱れ
→気持ちが不安定・だるい・やる気が出ない・眠い
春の生活養生のポイント
①老廃物を出しきる
胃腸の大掃除→3日間「本草酵素デトックス」⇒便通・肌の調子の改善
②気を高める
春に不調を感じやすい人⇒もともと体のエネルギーの「氣」が不足
「氣」を作る旬のもの、漢方薬も効果的
③ストレス対策
ストレスは「氣」の働きを防いでる最大の要因
・香りのよい食べ物を食べる
・運動を行う
漢方について興味がわいた方、まずは漢方相談をご予約ください!
漢方を試してみたい、自分の症状にあう漢方を知りたいなど、お気軽にかなざわ薬房にご相談ください。(店頭でのカウンセリングは30分 2,000円です。)
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漢方相談、随時受け付ております。日時のご予約はこちらから承ります。